収穫の品質
ほぼ自動の高速チュー ブ測定による品質と生 産性の強化
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農業機器メーカーの CLAAS が100年以上に渡って開発を推 進してきた戦略は、まさにその事業の当初からイノベーシ ョンを指向しています。
同社の創設者である August Claas 氏は、1913 年に会社 を設立、元々は兄弟である Franz および Theo と共に強 力な藁バインダーを製造していました。その後、糸繋器 の改良によって、当時の質の悪い梱包用紐であっても、しっかりした結び目を均等に結び付けることが可能になり ました。1936 年までに、CLAAS はヨーロッパの収穫状況 に適した最初のコンバインを生産に移しました。それ以
来、コンバインは CLAAS という名称と不可分の関係にあ り、CLAAS は現在の国際的規模と重要な地位を確立してい ます。
現在、CLAAS は世界中の工場で 11,000 人以上の従業員を雇 用しています。ドイツのハルゼヴィンケルにある最初の工場 はまだ操業中であり、40万平方メートルを超える作業エリア でコンバイン、飼料収穫機、大型 4 輪駆動トラクターなどを 生産しています。このハルゼヴィンケル工場には、生産ライ ンが4ラインあります。 1 つは LEXION 780-740 および 670- 620 大型コンバインシリーズを生産し、もう 1 つは TUCANO 570-320、AVERO 240/160 および DOMINATOR 40 コンバイ ンハーベスターシリーズの生産に特化しています。残りの 2 ラインは、JAGUAR 980-930 および 870-840 飼料収穫機 シリーズと、最大 530 馬力のエンジン出力を持つ XERION 5000-4000 大型 4×4 トラクター用です。
CLAAS によって製造されるこれらの収穫機は、5 万を超える 個々のコンポーネントから構成されており、それらすべてが 会社の品質と復元力の基準を満たさなければなりません。高解像度デジタルカメラは、わず か数秒で当社のチューブの形状を
正確に測定します。」
さまざまな種類のパイプやレールが、こうしたコンポーネン トの大部分を占めています。過去には、すべてのレールや油 圧パイプは曲げ治具や型板で測定されていました。 通常、シ ートパターンが作成され、チューブはこのテンプレートに適 用されました。
製造プロセスの近代化
2007 年、新製品の開発と並行して、そのプロセスと生産 速度を改善したいと考えて、CLAAS は新しい最先端の測定 システムを探し始めました。同社は、ハンドヘルド測定装 置と AICON TubeInspect 光学測定セルの両方を検討しまし た。TubeInspect P16 の短いセットアップ時間、使いやす さ、非接触機能、そしてほぼ自動の操作性により、すぐに議 論は決着しました。
「高解像度デジタルカメラが当社のチューブ形状をわずか数 秒で正確に測定できるという事実が、決定的な要因でした。非常に使いやすい簡単なプログラムにより、曲げモデルや修 正データをとても速く生成することができます」と、CLAAS のアセンブリ製造の技術サービス担当顧問である Thorsten Dammann 氏は思い出します。
TubeInspect は現在、CLAAS のあらゆる種類のチューブ形状 の測定で使用されています。チューブは、直径が 4~150 ミ リメートル、長さが 50~5,000 ミリメートルと多種多様で あり、最大 20 箇所の曲げ加工の場合もあります。これらの チューブは石油、水、ガスまたは空気の重要な運搬用、ま
たは他の方法でレールチューブを形成します。CLAAS での TubeInspect による測定結果は、ISO 認証プロセスの不可欠 な部分でもあります。
シームレスでスマートな工場プロセス
新しい油圧パイプは、CLAAS で非常によく設計され計画さ れている中でも特に重要なコンポーネントです。CATIA V6 プ ログラムで生成および描画されます。設計プロセスが完了す ると、その設計に基づいてプログラムが実行され、座標セ ットを生成および表示します。その後、構築チームが曲げテ ーブルを作成し、それを設計部門からチューブ測定セルの TubeInspect に直接アップロードします。
「間違いの原因となりうる、手作業での曲げ座標の入力が不 要になります。そして、構築要件との対応を一対一でチェッ クします。こうして加工機へ直接プログラムすることがで き、最初のコンポーネントの伸ばされた長さが決定される と、コンポーネントはカットされます。曲げ加工機上で曲げ
加工が行われると、最初のサンプルが測定セルを用いて測定 され、曲げデータが印刷され、発生する可能性がある偏差が 評価されます。」
「すべてのコンターゲージを廃止することができました。TubeInspect は測定するだけでなく、最初の参照標準を 設定してくれます。したがって、すべてのサンプルチューブ の保管も不要になりました。テスト、そして後の溶接のため に使用される溶接器具は、非常に少数になりました」と、
Dammann 氏は語ります。
7 分ごとに TubeInspect を使用
データをスクリーン上で直接視覚化することができ、可能性 のある偏差が補正データ交換プログラムによって直ちに検出 され評価されるため、加工されたチューブの最初のチェック は測定機で行われます。
CLAAS のすべての曲げ加工機は現在 TubeInspect 測定システ ムとネットワーク化されており、補正データを迅速かつ容易 に交換することができます。最初のパイプが補正の必要なし で測定されると、製造プロセスはすぐに開始され、一定の品 質を保証しながら全ての指示が 1 回の実行で製造されます。
「当社の TubeInspect P16 は、単なるサンプル片 (単 純なサンプルパイプ) から、最大で 150 ピースまでのバッチ を測定します。当社では月に 50~60 の部品を追加し、それも 新しい部品として再プログラムします。毎日約 7,000 本のパ イプが曲げられます。これは、3 シフト操業で 1 日あたり約 200 の測定タスクに相当し、7 分ごとに測定が行われること になります」と、 Dammann 氏は語ります。
TubeInspect P16 は、このハルゼヴィンケルの会社が取得し た 2 番目のモデルです。10 年以上にわたり、最初の機械は 優れたサービスを提供し、CLASS のすべての厳しい測定要件 を満たしました。ただし、同社は改良された BendingStudio ソフトウェアへのアップグレードに興味をもち、それは従来
の測定機には高度なものでした。
新しいソフトウェアへの変更
過去には、CLAAS のチューブ曲げ部門で働くすべての従業 員は古いシステムでトレーニングを受けていました。最新の BendingStudio ソフトウェアへのアップグレードに伴って、同社は確実にすべてのシフトをカバーするために、まず最初 に4人をエキスパートとしてトレーニングすることに決めました。これら 4 人が、他の従業員を段階的に、そして実地で トレーニングし続けます。Hexagon は、特に導入後の数週 間、CLAAS によって非常に好評を受けながら活用されている包括的な 12 ヶ月のサポート契約をオファーに含めました。
「Hexagon の AICON チームから受けているサービスとサポ ートは素晴らしいです」と、Dammann 氏 述べました。「 チューブ製造の世界における彼らの専門知識は非常にユニー クで非常に貴重です。