完全自動化インライン測定

BENTELER Automotive社は AICONの座標測定システム MoveInspect HRを用いてキャンバー角を測定しています

自動車車両は安全で推進力を欠落させることなく高い効率基準にあわせることを期待されています。重量とコストの最適化にもかかわらずサスペンションのシステムは数千kmを越える走行においても十分に安全なものでなければなりません。これらのニーズを確実に満たすためにBENTELER JIT Düsseldorf 社の活動があります。同社はAICONの光学式3次元測定機MoveInspect HRによって、ショックアブソーバーとブレーキディスク間のキャンバー角度を測定しています。このシステムは完全自動化されたインライン測定システムです。

Benteler_Kamera


車両組立のための統括された機能

BENTELER社のグループはおよそ3万人の従業員を抱え37カ国にわたり170の拠点を保有しており、自動車関連、製鉄、パイプ、各種流通において材料、製造、および技術的な専門知識を持った会社です。BENTELER社の自動車部門は28カ国において自動車ボディ、シャシー、エンジン関連の各種パーツやモジュールを開発・生産を行っています。ほとんどの主要な自動車メーカーへの完全なサービス供給元として、同社は、広範囲にわたる製品に対して安全、環境、効率化においてカスタマイズされたソリューションを提供します。シャシー事業部は、デザインとシステム設計、材料の選定と最良な生産技術の決定などを試作品にて実行し、最終的には実際の生産に発展させることをシャシーシステムに対して提供しています。

Benteler_MessaufbauデュッセルドルフにあるBENTELER社の工場はダイムラー社生産工場の近くに位置しております。フロントアクスルモジュールはBENTELER社の設備に取り付けられています。ベースのボディは、ウィッシュボーン、トーションバー、ショックアブソーバー、ステアリングナックル、ブレーキディスク等の様々な構成要素 を備えております。ブレーキディスクとショックアブソーバー間のキャンバー角度は自動的に事前にセットされます。タイヤや車両の推進力に影響を及ぼすため、キャンバー角度の正しい設定は重要となります。AICONのMoveInspect HRはこれらの設定を確認するために使用されています。 

2015年8月より、MoveInspect HR はBENTELER社に導入されました。カメラはレールに取り付けられており、フロントアクスルの両側で2箇所の異なる位置に簡単に移動させることができます。


組付間での素早い測定

異なるフロントアクスルモジュールで様々な要求が測定計画に盛り込まれます。ユーザーは最適なパラメータを選択し、測定を実行します。測定時間は生産を止めることができないので90秒かかることなく終了します。

Benteler_Adapter測定と結果の記録をできるだけ簡単に保つためにAICONのアプリケーションエンジニアは、例えば、ユーザーの選定、様々なキャンバー角度、ブレーキディスクやショックアブソーバーに取り付けるためのアダプターの導入など、組織的なアプローチを可能にした測定手法を設定しました。これらのアダプターはマグネットにて簡単に対象物に取り付けることができます。リファレンスアダプターと言われるこれらはブレーキディスク上に測定のための座標系を構築します。測定ポイントはショックアブソーバーのアダプターにて定義されます。MoveInspect カメラは両方のアダプターを取得し、ショックアブソーバーとブレーキディスク間のキャンバー角度を定義するための必要な3次元データをリアルタイムに計算します。評価とデータの記録はプログラムされた測定プランにて実行されますので組付は遅れることなく継続されます。 

MoveInspect HR は3次元測定や変位を測定し、信頼できる高精度な結果を提示します。校正されたカメラを用いてリアルタイムに得られる画像から3次元データが自動的に計算されます。従来の手法とは対照的にMoveInspectは一度に多くの点の情報を取得することが可能ですので、アームなどの測定システムに比べてより多くのアプリケーションに対して素早く高精度を実現致します。

BENTELER オートモティブはCreaformの2カメラシステムを変更するためにMoveInspect HR を選択しました。BENTELER オートモティブの品質計画およびツールマネジメントのMichael Herzig氏はAICONによって供給された結果に対して大変満足しています。「当初、我々を納得させたことはMoveInspect製品ファミリーのモジュールコンセプトと競合から提案された“完全パッケージ”の対決でした。我々の目的は、全てのプロセスにおける最大測定精度とその効果です。これらの要求は次のようなシステムにて満足されます。測定時間は高品質を保ったままでかなり短く、製造プロセスのタクトタイム内に収める必用があります。これが我々JIT工場の正確な要求事項です。システムは我々の製造ラインに融合することができ、ユーザー目線であり、簡単で素早い測定です。」 

MoveInspect 技術のモジュール原理によって、ハードウェアとソフトウェアは測定の種類によって組み替えることができます。そして既存の測定システムはさらなる新しい測定のために簡単に拡張することができます。よって、MoveInspectはBENTELERオートモティブの長期にわたる解決策となりました。同社は彼らの協力パートナーの選択においても技術的なリーダーシップを重要視しており、必要に応じて更なる測定を解決するべく、ハンドヘルド型MI.Probeの注文を行いました。

 
これらのユーザーレポートを頂きましたデュッセルドルフBENTELER オートモティブへ感謝致します。