スマートフォン・レンズバレルの高精度測定

レンズバレルは、スマートフォンのカメラ機能に重要な役割を果たします。家電製品の顧客の期待に確実に応えるためには、部品の正確な測定が重要です。しかしながら、レンズバレルのサイズと公差要件から、こうした検査は品質管理部門にとっては大きな課題となっています。

スマートフォンのレンズバレルは、通常、直径約7mm、高さ約 4mmの小さなプラスチック部品です。これらの部品の主な目的は、多くの主要なレンズ部品とフォーカスのための機構を収納し、保護することです。

レンズバレルの形状は、非常に複雑となる場合があります。通常、レンズがしっかりと固定され、可動部品がスムーズに動作するよう、さまざまな溝が設けられています。これらの部品の公差は非常に厳しく、1～2μm程度であることもあります。

この部分が比較的脆弱であることによって、この問題はさらに複雑なものとなっています。このため、レンズバレル品質の検査システムでは、少なくとも1)サブミクロン精度で部品の正確な形状を測定できる、2) 部品が変形しないよう、プローブ測定力を低く抑えるという、2つの要件を満たすことが不可欠となります。

レンズバレルの測定では、精度の維持は必須です。カメラレンズの位置に直接影響するレンズバレルは、レンズの堅牢性と性能、そしてレンズがさらされる要素に耐える能力を決定する上で極めて重要です。レンズバレルの測定が不十分でレンズのアライメントがずれると、カメラの画像が歪むことがあります。レンズバレルの大量生産段階では、コストの発生する手直しや、製品イメージの低下につながる可能性があります。

より高品質のレンズバレル検査に向けて

こうした課題の最適解となるのが、HexagonのLeitz PMM-C Precision 7.7.5.です。第一に、このCMMは、レンズバレル検査に求められるサブミクロン精度を提示します。HP-S-X1LFスキャニングセンサーと組み合わせることで、Leitz PMM-C Precision 7.7.5は、直径0.3mmのスタイラスと超低プロービング力を実現し、ワーク表面への圧力を低減し、変形のリスクを低減します。

このLeitz PMM-C Precision 7.7.5は、サブミクロン精度の機械としては比較的小型で、作業現場スペースを節約できます。さらに、このシステムはレンズバレルの生産に特に有利で、パレット測定をサポートする優れたアクセス性を備え、一度の手順で多数の部品の検査ができます。.

このアプリケーションで効率をさらに高めるため、CMMは SENMATION SXを装備しています。この自動交換インターフェースにより、手元の測定タスクに適した触覚センサーと光学センサーを素早く簡単に選ぶことができ、繊細な素材やレンズバレルの多様な形状に対応する理想的な柔軟性を提供します。

レンズバレル検査はときに複雑ですが、QUINDOSはこうした複雑な検査にも最適な計測ソフトウェアソリューションとなっています。QUINDOSは、特殊な部品形状を扱えるさまざまなオプションを提供しています。レンズバレルの測定など、より困難なアプリケーションに対応する専門的な機能で、効率化を推進できる高度な解析ツールです。