MSC Nastran Excellence Award受賞決定

ボルボが第1位、第2位に日本のエステック社

エムエスシーソフトウェア株式会社

【カリフォルニア州ニューポートビーチ 10月1日発】

 MSC Software Corporation(以下MSC)は、スウェーデンのボルボ・カー・コーポレーション（Volvo Car Corporation）が「MSC Nastran Excellence Award」の第1位を獲得したことを発表しました。MSC Nastran Excellence Awardは、世界中のMSC Nastranユーザーの、製品設計へのイノベーティブな適用事例を表彰するために設立されたものです。

MSC Nastran は広く使用されている高精度な有限要素解析(FEA)構造シミュレーションツールで、その品質には大きな信頼が寄せられています。NASAのアポロミッションで使用されて以来、業界標準のツールとなっており、今日では想像できるほぼすべての産業分野で使用されています。今回初開催の当Awardに応募された数々の著作物からも、MSC Nastranの用途の広さが伺えます。原子炉に対する地震の影響のシミュレーションや、織物複合材料のマルチスケール分析などもありました。応募された著作物は、MSCの技術担当者とマーケティング担当者、そしてCAE業界コンサルタントで構成される審査委員会が審査しました。

ボルボは、MSC Nastranを使用して、車体の振動がオーディオシステムの性能に異なる周波数でどのような影響を与えるかをシミュレーションし、その影響を軽減するためのデータをエンジニアに提供しました。その独創的なソフトの使用方法が1位を獲得した理由です。

ボルボ・カー・コーポレーションのシニアエンジニア、Andrzej Pietrzyk,氏は次のように述べています「MSC Nastranは日々の仕事において非常に有益なツールであり、この賞を受賞できることを嬉しく思います。自動車メーカーに対し、市場投入までの時間短縮というプレッシャーはさらに強まっていますが、MSC Nastranを使用することでこの需要に応えられると考え、オーディオのCAE解析に注力することにしました。

多くの自動車メーカーでは、カーオーディオシステムは専門のオーディオ開発メーカーの協力に委ねていますが、最終的な取り付けの責任は自動車メーカーにあります。取り付け前にシステムがどのように作動するかを予測することで、自動車メーカーは取り付け後のチューニングに必要な時間を削減できます」

第2位はドイツ航空宇宙センターと日本の株式会社エステックです。ドイツ航空宇宙センターは、MSC Nastranプラットフォームを使用して一般的な航空機が耐えうる負荷を推定し、その後、個々の部品設計を最適化するためにも使用しています。コンサルティング会社である株式会社エステックは、がん治療薬を運ぶ乗り物としての活用が期待されるDNAを被覆した単層カーボンナノチューブ複合体が、水中でどのように挙動するかをシミュレーションしました。エステックの目的は、医療技術者が、これら複合体を生物ナノデバイスとしての性能を発揮するために、有効長さと吸着剛性を明らかにする手法を技術支援することでした。

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